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ラストライブ

 

毎日のようにわかってはいるけれど

あなたの耳にはいつになったら本当の意味で届いてくれるのだろうか

 

例えば 今日はなんだか悲しい出来事が重なったな

あの大好きなバンド仲間の解散ライブだったし

僕は案の定 最前で号泣していた

彼はそのうち 音楽をやめてしまうのだろうか

僕にはわからないけれど どうか続けてほしいと願うのさ

 

例えば 僕の身近に今すぐにでもバンドをやめてしまいそうな友人もいるさ

彼は本当に音楽のことを手放してしまうのか かなしくて悩ましいよ僕は 自分勝手にも

 

僕は彼がステージで   うたう曲がすきだ

僕は彼があのステージで うたうあの声がすきだ

僕は彼があのステージで 必死に絞り出す言葉がすきだ

僕は彼があのステージで 輝いている姿がすきだ

 

 

例えば 今日はうたいにきたはずだ

けれど今日企画した彼はいつだったかどっか消えちまったらしい

 

 

僕は彼がステージで 馬鹿みたいなうたうたう姿がすきだ

僕は彼があのステージで みんなとうたう姿がすきだ

 

 

例えば 僕はいつまでこのステージの上に立ち続けられるのだろう

おじいちゃんおばあちゃんになっても

同じようにあの光を浴びられるのかな

 

僕は本当ならば ステージの上で死にたいよ

本当ならば 100歳以上生きてやって それでもまだステージの上を降りたくはないのさ

 

 

僕は僕がステージで 必死こいてうたううたがすきだ

僕は僕があのステージで 大好きなメンバーと笑い合える瞬間がすきだ

僕は僕があのステージで 自分の感情吐き散らして

僕は僕があのステージで うたって残してくれるあなたがすきだ

 

 

いつだったかな

君は急にどっか遠い空の向こう側へいってしまったけれど

それでも変わらず どっかのステージでうたう君がすきだ

 

 

 

僕は僕があのステージで うたったうたを死んでも忘れたくはない

僕は僕があのステージで 死にたくなりながらうたったうたを残していたい

 

 

残していたい

忘れたくはないのさ

 

 

いつだって

ラストライブをうたう